仲はいい方だと思う















ロマンチックが止まらない☆














私は氷帝学園中等部(華の)三年生




クラスは関西弁とナルシストと同じ




この年頃になると恋というのにも興味が出てくる訳で




まぁぶっちゃけ忍足が好きなのね




…ハッキリはしてないんだけどさ















「でな!そこで岳人が急に跳んでな…跡部をびびらしよってん!」



「え〜!跡部が!?がっくんお手柄!!」



「せやろ!?そしたら跡部ごっつ怒りよって…」



「まぁ普通怒るねそりゃ…無理ない」



「で、走ってきた跡部が寝とった慈郎に躓いてな…」



「コケたの?」



「コケてロッカーにぶつかったら上に置いてあったジャージが跡部の頭に被さって…!!」



「ぶっはー!ベタベタやーーーん!!」





腹を抱えて大爆笑する私達




こんな感じでバカ話の友な関係が今の状態




クラスの皆も私達の話に笑う事もしばしば(つまり漫才コンビ的存在?




最初は五月蝿かった他クラスの女生徒達も、私が不釣合いという事もあって(どうせ可愛くないよコラ)




恋愛対象ではなさそうだと最近何も言わなくなった(失礼にも程があるね)




この関係が崩れるのが勿体無い気がして、いつもいつもあと一歩踏み出していない




まぁ跡部が付いて三人で居る事も多いんだけどね





「よぉ…面白そうな話してんじゃねぇか」



「そりゃだってあの跡部がベタなボケかましたって聞いたら…!!」



「俺が、ベタなボケをだと?」



「そうや…お前…が……って跡部!!



「ぎゃあぁ!跡部いつの間に!今日は朝から生徒会の会議なんじゃ…!」



「俺様のお陰で早く終わったんだよ…さてお前ら…どういうお仕置きがいいんだ?あーん?



ごめん私Sadistじゃないから☆



「こら変に発音のイイ英語使って逃げようとしなや!!お前も同罪やんけ!!」



「ちがっ!忍足が跡部をバカにした回数の方が多かった〜!!」



が跡部を笑った回数のが多かった!」



「んなこたどうでもいい!そこになおれテメェら!」



「しゃあない!逃げんで、!!」



「イエッサー!」



「ちっ!オラ逃がさねーぞ!!」





とまぁこんなんが日常茶飯事で




どうやら忍足はお笑い好きでノリが良い私が気に入ったみたいで




跡部とは…そうか…二年の時からの腐れ縁だったかな…(遠い目)




回想





『あーん?何だお前邪魔だろ、どけよ』



『はぁ?どけとか言う前に廊下の幅を見て自分が通れるかどうか考えれば?』



『…ほぅ…俺様にそんな口聞くたぁいい度胸じゃねーか』



『俺様ってアンタ何様よ』



『俺様か?俺はこの氷帝学園のカリスマ的存在跡部様だ!知らねぇとは言わせね『知らねぇ』



『………何だと…?』





という事が同じクラスになった初日に起こったわけだけど




それからというもの媚売らない態度と飾らない容姿がアイツは楽しいらしく




何かいちいち突っかかって来るのよ(お陰でどれだけ女子の反感を買ったことか…)




あ、色々と利用はさせて貰ったけどね(ギブ&テイクでしょうが)










それはさておき今日女子は調理実習があったんだよね




作ったのはクッキー☆




そして女の子はこういう時いやに張り切る…当然理由は




『意中の彼に私の手作りクッキーを渡して仕留めてやるぁぁあ!』




そうそうそんな感じv(物騒)




私も例に漏れずっていうと可笑しいけど




意気込みはともかくとして渡そうかと思ってたんだよ




でも




でもね





「何だよ、忍足に渡してねーのか?」



「跡部?うるさいな…放っといて…」



「…ったく根性なしだなお前…俺に歯向かってくる勇気はあるくせに」



『恋のことになると乙女は臆病になっちゃう法則v』よ知らないの?」



そんな不快な法則は知らねぇよ…っていうか




とっとと帰ればどうだ?





「そう…今熱どれだけあると思う?」



「…見た感じ40度は超えてるだろ



「正解☆跡部君スゴイv…ってそんな顔色悪い?」



「キモイ事言うな…悪いっつーか赤いぞ。送ってやるから帰れって」



「えー…跡部にー?」



「…まさか不満とか言うんじゃねぇだろうな、あーん?」





そう言いながら私の頭をぱしぱし叩く跡部(痛ぇよコラ)




跡部は知ってんだよね、私が忍足を好きな事




それにしても朝はあんなに元気だったのに、放課後になってしばらくしたら急に熱出るわ




忍足は放課後になった途端に姿見せなくなるわでもう…(タイミング悪すぎ…)





「やー跡部がいじめるー…青学の私の親友っつかアンタの彼女に言いつけるよ」



「…はん!アイツは俺のやる事には寛大なんだよ」



「嘘言ってんじゃないわよ、逆もいいとこでしょ…アンタの方がベタ惚れなのは聞いてるよ向こうから」



「………アイツ…///」



「ははは、惚気るねぇ…ま、とりあえず今日は諦めて帰るよ。忍足も見つからない事だしね」



「あ?大丈夫なのかよ」



「うん、多分ね。跡部を部活に遅れさせたら悪いし、気ィ遣ってくれてありがと」



「…気を付けて帰れ。テメェがぶっ倒れたら俺が怒られるんだからな」



「はいはい」












俺とはしょうもない腐れ縁だがもう親友っつー程仲が良い




だいたい俺に青学の彼女を紹介したのも




それに関してはかなり感謝してるからな




まぁ一人の友達として放って置けねぇのも事実だし




ここは一つ、この俺が動いてやるよ














俺が部室へ行く途中に目に付いたのは




裏庭にいる女子と忍足




女子の手にはラッピングされた…アレは多分クッキーだろうな




成程な。姿を消してると思ったらこんなトコにいやがったのか




ったく笑顔で受け取りやがって…(そういう態度が誤解を招くんだよ)




…以前俺もそうやって受け取ったのをアイツに見られたが…




…イヤ、思い出すのはよそう。俺の記憶の引き出しに何重ものロックが掛かってるのが分かる




とにかく今の状況を何とか利用できねぇか…




!…ふん…所詮こんな事俺様の頭脳にかかりゃお手のモノだな





「あれ?跡部やんか。こんなトコで何してんねん」



「ちょっと通りがかっただけだ」



「なぁ…そういえば知らん?授業終わってずっとココにおったから会うてないねん」



「見たぜ…そういえばな…」
















やっぱりね




昨日あんだけ熱あったら休まなきゃならないだろうとは思ってたけどね




まぁ熱は大概引いたけど大事をとってって感じ?




も…このクッキー食べようかな自分で(腹減ったし)




とにかく寝るか…明日は学校行きたいし…




















は今日欠席だってよ!日直書いとけよ〜」





クラスの男子の声が教室にいる俺達に届く




やっぱりなと溜息をつく俺の隣で忍足が青い顔になってやがる




ココまでは順調だな。まぁ後はお前らに任せるぜ




昨日この事をアイツに言ったら「成功させないとブッ殺よw」って笑顔で言われたからな(言わなきゃ良かった)




頼むぜ忍足…俺の命が掛かってる















赤い光が顔に当たった気がして




夕方かって思いながら体を起こした




良かった…明日は学校行けそう…





「起きた?」





あれ




なんか凄く聞きなれた声だけど家に居ては聞くはずの無い声




聞こえた様な









視線をずらすと




忍足が





「!!ななななんでこんなトコに居るの!?え!?ココ私の家だよね!?



「………」





何コイツ




何で黙るの?




一人で焦ってバカじゃん私(イヤ普通焦るよね?うん焦るよ)




もしかして私ヨダレ垂らして寝てた?




わ!恥ず!!っていうか答えてよ!何でココにいるのよ!!




すると忍足がイキナリ両手を床について頭を下げた




まぁ俗に言う




土下座





「ホンマにすまん!見てたって知らんかってん!」



「…へ」



「昨日実は俺クッキー貰えんの楽しみにしててん。お前やったらくれるんとちゃうかなーて


でも話しててもそんな気配ないし…んで放課後呼び出されたから何やと思て行ったら他の子に貰てしもて…


ちょっと傷心やったから思わずわろて受け取ってしもてんけどお前が見てたとは思えへんかったし…


だいたいそんな場面見せたらお前が傷つくん分かってるから受け取ってへんかったし…!


ホラ…俺ってロマンス好きやん?せやから自分の恋愛は始まりからロマンチックなモンにしたかってん


ほんで今まで「ココや!」と思うシチュエーションになるまでと思て告白は先延ばしにしててんけどな…


跡部からお前が泣いて走ってくん見たって聞いて俺もう…!」



「だぁあぁ!忍足ちょっとタンマーーーー!!



「……許してくれへんか?」



(わぁ上目遣いキモっ!)いや…何言ってんのか全然わかんない…って言うか…告白……??」



「せやから、お前昨日俺がクッキー受け取んの見て泣いて帰ったんやんな?」



「確かに私は昨日アンタを探してましたが結局見つからなかったので、鼻歌交じりに帰りました



「…今日は俺と顔合わせたくないから休んでんやろ?」



「昨日の放課後から高熱があったので休みました」



「…………」



「…………」



「何やて!?」



「そらこっちの台詞だっつーの!!」



「あぁ…跡部に上手い事騙されてしもた…」



「全くね(ったく余計なコトを…)」



「そうか…ほなお前何も知らんかってんな?」



「全てが初耳…っていうかどうやってココに入ってきたの」



のお母さんに入れてもろてな「不束者ですが面倒見てやって下さい」やて」



(母さん美形に弱いからな…)んで町会の集まりに行ったんだ…私とアンタだけを残して」



「そういうこっちゃ……ま、全部バレてしもたらしゃあないな」



「…何が?」









「好きや。









「なぁっ////!!?」



「好きやねん、さっきも言うたやろ?俺ずっとお前の事好きやってんて」



「……(何でそう恥ずかしげもなく言うのかなコイツは…)」



「話合うトコとか、飾らん感じとか、いっつも楽しそうにしてるトコとかな。全部ごっつ好きやねん


でも跡部に言われて思たわ。俺自分が思てた以上にお前の事好きやったみたいやて」



「…何で」



「お前が泣いたって聞いたらな、何かもうどうしようもあらへんくらい胸が痛なってな…」





もう




何て色っぽい声で




艶っぽい顔で言うんだろう(萌え)





「お…忍足…あの…?」



「…何や?…」






優しく答える忍足




見つめあう目と目…




重なりあう手と手…(古い映画)




そして二人はフォーリンラ





「アンタさっき私がアンタのこと好きだったって知ってた風な事言ったわね…??」






ぎゅうっと実際音がしそうな勢いで忍足の手を握る私




恐らく顔はどれだけ乙女フィルターをかけても笑顔とは取れない顔をしてる





「いだだだだだ痛い!!痛い!手ぇもげてまうて!!



もげろバカ!知ってて知らないフリしてたのね!?」



バカとちゃう!アホって言うてぇや!



「どっちでもいい!わぁー!もう恥ずかしいなぁ!!」



「ご…ゴメンて…!許してぇや、な?」



「…だいたい「ココや!」と思うシチュエーションてどんななのよ」



「!おお!よお聞いてくれたな!例えばやな…


『不良に囲まれてるトコを助けられて惚れ直しちゃった☆そしての勢いで告白!』って場合とかな


『保健室に先生は居てへん…そして偶然二人きりになってそのまま…』っちゅーパターンもアリやな…


『倉庫で体育の準備してたら誰かがカギ閉めてしもて倉庫で一日…』とかええと思えへんか?


『体育の時間にいつもと違う姿にドキッとしてしもて、それから意識するようになる』コレは王道やな!!」





いやイキイキした顔で話すのはいいけどさ




真ん中二つ完璧それ以上の事が待ち受けてる匂いがプンプンするんですが




前々から中学生っぽくないとは思ってたけどまさか手まで早いとはね(しかも貞操問題だよ




っつーか夢見すぎでしょ…ちょっとビックリしたよ




それに何より





「私保健委員でもないし、体育委員でもないから…それが望める子を好きになりゃ可能だったでしょうに…」



「何言うてんねん」










急に真面目な顔にならないでよ(さっきまでキモイくらいにやけてたのに)





「今更以外の女好きになれっちゅーんがまず無理やてゆー話やろ?」



「はっ…///!」





イキナリ殺し文句を言うから赤面してしまった…




そんな普通に言われると困る…!!





「まぁそれにな…」



「…え?」



「よう考えたら今のこの状況も充分ロマンチックでそそられるやんか?」





考える暇もなく




ゆっくりと視界は反転。見えるは天井




忍足の手は私の顔の横にあって顔がどアップに





「うわわわ!イヤほらお母さん帰ってくるかもしれないじゃん!?危ないよね!ね!?



「あー残念やな。今日はめっちゃ遅なるて言うてはったわv」



「ぎゃああああぁぁ!!!!誰かぁああぁ!!」



「観念しいv」

















それからというもの




跡部と忍足は彼女と何をしたかでしょっちゅう言い合うようになった




跡部はとっとと私を手篭めにした忍足に負けたって言ってる(いやアンタの順序が正しいのよ跡部)




他にも何回デートしたこんな事言われたとか(ハッキリ言うと惚気よ




クラスメイトもついていけないと呆れてる




でも一番迷惑してるのは




他でもない彼女である私達なんだけどね













*******あとがけ*******

わぁついにやっちゃったよ!!

っつかヤっちゃったy(殴!)

だってホラ忍足って本当手が早そうじゃないですか(笑)

そんでロマンチックを追い求めてると尚良いなぁと

キモいことにはかわりないんですがね!

ヘタレなうえ頭悪い子でスイマセン


05/03/07
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