クラスメイトにここまでお菓子をねだるやつもいない












Choco Marshmallow














〜〜、な〜今日も何かお菓子くれよ〜、な〜〜〜」



「やだ、ぜったいやだ。今日のはあげない」



「今日のはってなんだよ。やっぱ持ってきてんじゃん、くれよ」



耳聞こえてますか。さっきやだって言ったじゃん」



「だからくれって言ってんじゃん」



堂々巡りかよ。やだ、いやなものはいやです。お引取り下さい」



「俺もくれなきゃやだもん。ほい!もらいっと!」



「あーーっ!どろぼー!ボケ!返せぼけっ!!



「言いすぎ、ボケ言い過ぎ。さすがに傷付くぞ…それはさておき今日のおやつは……げ!」



「……何?」





登校早々に私の鞄からマシュマロの袋を奪い取ったブン太が固まった




…何だってのよ一体




ついでにそれは私の大好物です。なので取られるのがイヤだと言ったんです。ドゥーユーアンダースタン?




じゃあ学校持って来るなって話だけどね、何かね、もしもの時はあげようかと思ってね(ひとつくらいなら)





「……俺……マシュマロ超嫌い…………」



「!!!!!」





頭の中でリンゴーンと鐘が鳴った




ブン太の嫌いなお菓子があったなんて…!!!!




しかもそれが私の好きなマシュマロである!?ひゃーほぅ!!!(何)




ってことはあげなくて済む!!!最高!!





あーそうなんだーへーそうなんだー初耳ー(ニヤニヤ)。じゃあいらないね、返してね」



「…っつか食わず嫌いだけどさ…そんなの食べるヤツの気が知れねぇ、キモイしまずそうだし」





カチン




自分の好きなものをここまでバカにされるとかえってムカつく




ええ?マシュマロが何したってのよ。ただ白く甘く美しくほんわかした素敵なお菓子じゃない、純真じゃない




手触りも最高なんだからね!!





「どこがキモイの、あぁ?まずそうとか言うなら食えよ。ほら食えよ」



「うわやめろ!俺はマシュマロだけはお菓子として認めねぇ!ぜってぇ食わねぇ!!だいたいその潰すと細かいしわが寄るのがキモイ!うざい!!



「いいじゃないのさ人間の肌みたいで!!肌の触り心地褒めるときにマシュマロみたいって言うんだからね!」



お前は人間の肌を潰すのか!?ってか触り心地とかどうでもいいし!見た目からもういやだし!!」



「何かイヤじゃ理屈になってないじゃない!可笑しいよそれもっと理論的に説明しなさいよ!」



おおお!?お前この間と言ってることが矛盾してるぞ!?お前だって「何か英語無理、嫌い」とか言ってただろぃ!!」



「勉強は別だこんちきしょう!」



「別じゃねーよマシュマロ嫌いでもいいだろーが!何か無理!キモイ!!一緒じゃねーか!」





むっかー…




あぁそうですかそんなに嫌いですか!




こうなったら……





「ふふふ、ブン太。アンタに絶対マシュマロ食わせてやるからね!マシュマロの魅力とくと思い知るがいいわ!」



「はっ!やってみろぃ!俺は何があっても食べやしねぇからな!!」





かくして私とブン太によるマシュマロ戦争が始まった(微妙)














作戦1





「で、何故俺のところに来るんだ



「いや、真田は食うかなと思って。っていうかぶっちゃけ戦争とは関係ないただの興味なんだけどね



「……俺は甘いものを食べるのは苦手だ」



「またまた、実は和菓子とか貪り食ってそうな感じなクセに!まぁいいじゃないですかダンナ!さ、ぐぐっと!!」



「おいっ!?こら、止めないか…!」












「ブン太、真田はマシュマロにハマったよ」




「………で?」







失敗










作戦2





「何?マシュマロ?何でんなモン食わにゃならん」



「また可愛らしい食べ物がお好きなのですね」



「まぁね。二人はあれ?食べられる派?」



「俺は…今のところ食った事はないのぅ」



「私も口にしたことはありませんが…」





意外と食べない男子って多いんだね…でも嫌いと言うわけではなさそうだ





「じゃ、食べてみてよ」



「は、本気か?」



「しかしそれは外国ではココアに入れたりと直接食べるものでは…」



Oh!ココは日本ですよ!だいたい子供たちはダイレクトでも食います。さ、ほら食べろイカサマ紳士と詐欺師」











「ブン太、仁王と柳生もマシュマロにハマったよ」




「…………………だから?」








失敗










作戦3





何だかどうやっても食べてくれそうにないので強行手段と参りましょう




とりあえずいつものようにお菓子を用意




ついでに今日のは一口チョコです、ブン太が好きなだけに引っ掛かる確率は高い




そしてコレを





「ブーン太vいいものあげる。じゃん、ほらブン太の好きなミルクのティロルチョコだよ〜」(←わらうところ)



「おっ!マジ?くれんの?さ〜んきゅ〜!」



「という訳で…はい、あーんv



(どき)……え?…や…え、ちょっと待てよ…いや……なっ…何?それ」



「やだもう言わせないで恥ずかしいv さ、目を閉じて…ブン太、あーん…」(←わらうところ2)



「……(ごくっ)…しかっ……仕方ねぇな……こっ、これでいいんだろ…」





キラーン




よっしゃ目を閉じたなはっはぁいやしんぼう馬鹿め!これが私の作戦3だぜぇー!!




即座に袋からマシュマロを一個摘み取ってブン太の口にめがけて突っ込んだ





ハッ!!





「っぶねぇ!!おいお前今何しようとしやがった!?」



「ちぃ!あと少しだったものを…何故気付いた!」



「匂いだ匂い!このブン太様の嗅覚侮るんじゃねぇぜ!マシュマロの匂いで咄嗟に避けたんだよ!」



「はぁ!?嗅覚だと!?くそ!この化け物!人間じゃねぇ!!



「そりゃコッチの台詞だ馬鹿!姑息な手使いやがってお前こそ人間じゃねぇよ!!



「教室で妙に戦闘シーンくさい台詞で喧嘩すんなよお前ら」





おおう止めてくれてサンキュージャッカル。しかし別に姑息な手は使ってないぞ……多分…




ええいどうすりゃいいものか…まさかここまで食べないとは




…マシュマロ美味しいのになぁ




まぁいい、今日のところは諦めるとして…明日真打ちに登場させるかな












「……何だそれ」



「マシュマロじゃん、見りゃ分かるでしょ、っつってもただのマシュマロではないですがね…」



「何だよ、意味深に発言するくらいならとっとと教えろよな」



「実はチョコマシュマロなんですなコレが。マシュマロの中にチョコが入ってる何とも素敵な芸術作品よ



「……チョコ入り……」



「チョコとマシュマロで美味しさ二倍ってね!私も大好きなんだ〜」





うん、何だか通販の押せ押せな宣伝トークしてるみたいな気分になってきたぞ




でもブン太の好きなチョコでアピールは出来てるはず!あとは食べる気にさえなってくれりゃいいんだけど…




嫌いなお菓子にチョコ入ってたくらいでなぁ…幼稚園児でも嫌がるよな普通





「………一口くらいなら食ってやってもいいけどな」





はい幼稚園児以下!っつか本物のバカ!!




でも食べると言ってるんだから一応喜ぼう、私の勝ちだなブン太よ!!





「……(ぱくっ)」



「(どきどき)…どう?」



「…………!うめぇ!マジめちゃうめぇ!!俺超コレ好き!!」



「…!でしょう!美味しいよね!ね!!」



「さんきゅな!!!」





と言いながら袋ごと掻っ攫って凄い勢いで平らげていくブン太




しまった





だから私はコイツがマシュマロ嫌いだと知った時喜んだのではなかったのか…!!!





自分がしたことの浅はかさに涙が出る。ちょっとバカにされたくらいで何故あんなにもムキになって食わせようとしたんだろう




こうなる事くらい容易に想像できたのに


















その日以来ブン太は正真正銘のお菓子大好き人間となった(マシュマロ含)




そして人の良い私は未だほぼ毎日お菓子を持っていってやってる





「な〜、今日は?チョコマシュマロ?俺普通のマシュマロも好きだけどあれホント好きなんだよ」



「あー?マシュマロ嫌いだったヤツがえらそーに…どの口が言う」



「記憶にございません」



「政治家か」





だいたい私が単純な考えを起こしたのがいけなかったんだ





好きな人には同じものを好きになってもらいたいなんて





…え、初耳?あっはっは!実は言ったのは初めてなんですなこれが!!




でもじゃないと普通毎日お菓子持って行ってあげたりしないよねぇ、うんうん




とにかくこれでブン太は私と同じマシュマロ好きって事で…えへへ、何か嬉しいなぁ




こんなことで喜んでるあたりもう恋する乙女って感じだね!




んでもって今ブン太と二人きりで会話できてるのは最高に至福。場所は放送室




…詳しく言えば折角の午前授業の日なのに課題をやらなきゃならない私についてきたブン太と一緒ってだけの話なんだけど




何故放送室かって?そりゃあ暖かいし人いないから静かで集中できるし私放送部だし!(知らん)





「なぁなぁなぁ、どーなんだよ教えろよ、朝聞いたらはぐらかしたじゃん」



「っていうか今から課題やるんだからさ…腹減ったなら家帰りなさいよ」



「イヤだ。と一緒に帰る」





ううおぃドキッとすること言いやがるなコイツはもう(心臓に悪い)





「だからお菓子くれよ。チョコマシュマロあるんだろぃ?」



「それで私が持ってるのマシュマロじゃなかったらどーすんのよ。なんなら言ってあげようか、あんたがマシュマロのことどー言って嫌ってたか」



「うわやめろってバカ!」





慌てて私の口を押さえるブン太




何もそんなに嫌がらなくても…そんなにマシュマロが好きかお前は(妬くぞ)





「………っ」



「何?」





イキナリ真っ赤になって手を離した





「……お前の唇……マシュマロみてぇ」



「……!?」





唇って…しかもそんな真っ赤な顔して言われても…(照れるだけなんですが)




お互い真っ赤になって終始無言になる。そりゃそうだ好きな人にそんなこと言われたら誰だって黙りたくもなるよ




それはマシュマロみたいに柔らかいってことなんですか?褒めてもらってると取って良いのですか?





「………マシュマロがないならの唇食う」



っ!?何バカなことを…あぁそうかそんなに私のこと困らせたいわけね!いいわよほらチョコマシュマロ!!どーぞお食べになって下さい!」





鞄から袋を取り出してずいっとブン太に押し付けた。くそぅ乙女心を弄びやがって!




その言葉でどれだけ私が期待したりするかも知らないで…このデブン太!!(言っちゃ駄目)




うぅ、畜生。ブン太はからかうつもりで言ってるんだろうに何でこんなに悲しいのか…やばいなぁ泣くかも





「…え…何泣きそうな顔してんのお前………そんなにヤだったのかよ」



「……その逆!もーあげたからね!私図書室行って課題やるから帰っとい…!?」





鞄を持って部屋を飛び出そうとしたら、その手を掴まれてバランスを崩してそのままブン太に倒れこんで






キスされた






「…こっちのがうまそーだろぃ?」



「…まずかったんじゃないの」



「いや、予想通り」



「…あほブン太」



「何とでも…」





そう言って幾重にもキスを重ねた




私だってマシュマロとは比べ物にならないくらいブン太が好きだよ




って言ったら




めっちゃ照れて「俺も」とか言ってた(妙なところで可愛いヤツ)


















その後ブン太はマシュマロを食べる際必ず嬉しそうにキスをする癖がついた




それを見た女子はきゃー可愛いだのと騒いでいたが(ついでにジャッカルは気味悪がってた)




がそれに気付いてブン太をボコボコにした真意は未だクラスメイトには謎のままである
















******あとがき******

うわぁ久しぶりに普通の個人夢更新した!跡部の誕生日以来だ!!

ブン太が最近本当に好きで好きでたまらないです。放っといたらブン太ばっか書きますこいつ

ブン太はお菓子食べるのが好きだからそれをどうにでも変換できるのが尚可愛いよね!エロいよね!!(そうか?)

というかマーシマロゥ(=マシュマロ)は実は私が最近大好きなだけなんですよね。100円の袋で買ってきて食べます

半分実話…お菓子の詰め合わせに入ってたから仕方なく食わず嫌いだったチョコマシュマロ無理矢理食ったら異常にハマったという…

で今はマシュマロ好き。学校に持って行って気付いたんですが意外と食べられない人多いんですよね(好きな人はめっちゃ好きみたいですが)

ついでに言えば放送部(部長)なのも本当です。昼食はお昼の放送の為に放送部室で関係者以外の友達とも食べてます(笑)

更新復帰とともにあげる夢を書いてたらどえらく遅くなりました。一応復帰と言う形でお願いしますね!


05/12/11
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