あんなことしなきゃよかった









心理ゲーム










「ヤバイ。かなりヤバイほんとへこむわ」



「あそう、ついでに私にとってはかなりどうでもいいから少し黙って頂戴」



「……貴方は私の友人(っつか親友)ですよね?」



「アンタがそう思ってるんならきっとそうだと思うよ



「(鬼だ)」



「何か?」



「あひぃ!何でもございませんスイマセン!!





何故心を読んだりするのマイフレンド(人間だよね?そうだよね?ね?)




私がヘコんでいる理由は簡単




昨日とある友達に心理ゲームの本を貰った




ぶっちゃけあんまり信じてない方なんだけど




最近は恋する乙女思考もあったりするのでやってみたりした




相性診断・好きなタイプ・私の事をどう思っているかetc.




が、結果は




全て最悪(ホント一つも無いの、良いのが)




何だコイツと本に八つ当たりして燃やしそうになったが




とりあえず冷静さを取り戻して止めといた(当然ですね)




私が気になって仕方の無い人物




切原赤也




あれ(あれとかいうな)との相性はかなり悪かったと言う事実が本にて発覚




ベッコリへこみますねホント




ちなみに切原とは同じクラスでテニス部マネージャー(幸村部長に無理矢理させられた)であるので喋ったりはする




…え?何で無理矢理させられたかって?




それはもう思い出すだに恐ろしい事が………(トラウマ)




とかいうと何かアレな感じだけど実際は何かね、ある日イキナリ幸村部長が私にね







『君帰宅部だよね?そんで任せられた仕事とか真面目にやるタイプ?っていうかそうだよね?そんな感じだもんね


実は君にマネージャーやって欲しいんだ、男子テニス部の。今日来てね、待ってるからね、来るまで







ほらね、柔らかいようで強制的で恐喝的でしょう?トラウマになるでしょう?




行かなきゃ確実に殺される感がたっぷりしっかり出てるでしょう?




確かにミーハーではなかったけどさ、正直本当に死ぬかと思ったよ。よくあれだけ女子のイジメに耐えられたよ




…ある日からぷっつり途絶えたのは私が我慢した成果だと思ってる、っていうかそれ以外考えたくないしね
















「幸村くんのお見舞い〜今日行くんだけど、は一緒に行くだろぃ?」



「行きません…」



「え!?何で?幸村くん悲しむぜ!?」



「ええそうですね、苛める相手がいないって悲しむでしょうね」



「……(まぁ当たってるけどさ)



「どうも元気がないようだな、どうしたのだ?」



「……乙女には色々と悩み事があるんですよ柳先輩」



急に気持ち悪い事を言い出すんだなお前は」



「(酷すぎる)…ちょっと今日行って苛められると更に落ち込みそうで…行かない事にしたんですよ」



「ぶははははっ!に悩み事とか絶対にありえねーし!!」





ごるぁ切原




誰の所為でこんなに悩んでると思ってるんだよ畜生




イヤイヤアンタのせいではないよ、うんそうだった、ゴメン(どっちだよ)




何にしろ今日は苛められたくない気分なんです




ごめんなさい幸村部長…この過ちはいつか必ず拭います…(過ちレベルか)





「うん…ありえないよね………っつー訳なので今日は帰りますね、そんじゃお疲れ様でした先輩」



「え!?ちょ…待てよ!!」














パタンと部室の扉が閉まる





「いつもなら絶対に言い返して来るのにな」




「赤也…お前の所為では傷付いたみたいじゃのぅ…」



「…俺ですか?」



「可哀想にな、涙目だったぜ(あくびして)



「マジっすか!!?」



の事を泣かせたと精市に言ったらどうなるんだろうな」



抹殺されるに決まってるじゃないですか!ああみえて物凄く大事にしてるんですから!!」



「ならば早く行って慰める事だな」



「…言われなくても行きますってば!絶対に言わないで下さいね!約束ですよ!」



「おー、約束じゃ」





俺もそれに続き慌ただしく部室を出た





「…守るとは言ってないがの」





その後に仁王先輩がニヤリと不敵に笑った事なんて知るよしもなかったけど














「…早く帰って…イヤその前に本屋寄って新しい本買おうかな…でもそれでも悪かったら立ち直れないしな」



「よぉ、



「やっほー切原、お見舞いは?」



「…(普通に普通だな)お前が心配でココに来たっつったらどうする?」



「そうなんだって言うね」



「…そうかよ」





突然教室に入ってきた切原はどっかりと私の前の席に陣取る




私今から帰ろうとしてるのに何で話し込む姿勢になってるのよ(帰りにくいよ)




仕方が無いので私も自分の席に座った





「…お前何か下らない事で悩んでるらしいじゃねーか」



「…?何が?」



「お前の友達にそこで聞いたんだよ、気になる相手とやってみた心理テストの結果が芳しくなかったってな」



「(芳しいってアンタ…)…ま。偽りは無しですが」





それにしてもあんな態度でもちゃんと聞いててくれたのね、ありがとう私の親友(そう信じてます)





「しっかしバッカじゃねーのお前、何でそんな結果気にするんだよ」



「…あそこまで悪い結果が出ると信じて無くても落ち込んじゃうんだって…」



「…なんか一つ、俺にやってみろよ」



「どうして」



「いいから」



「…ほいほい…え〜っと…『もしも貴方がなんとも思っていない二人の女の子から同時に告白されたらどうしますか』


A.こっそり両方と付き合って、結局一人に決められずにズルズルする

B.とりあえず友達として二人と付き合ってみて、自分に合う方を選ぶ

C.どちらか一方を選ぶなんて出来ないと言い、最初から二人とも断る

D.一人だけを選んで付き合いだす


…………はい、どれだ」



「何だそりゃ!?そんなんで何がわかるってんだよ!」



「やれっつったのはアンタなんだからね!早く答えろ」



「…じゃあCだな」



「ふーん…分かるのは好きな女の子のタイプ、Cは『気配りタイプ、よく気がつく優しい女の子』…だって」





結果を言ってからガクッと力が抜けた




ほらみろやっぱり私なんかじゃ全然駄目だ…更に落ち込んだぞ畜生め…やけのみだコラ





「…ほらな、全然当たってねーじゃん!お前も気にすんなよ」



「…切原の好きなタイプは違うってか…」



「そうだな、少なくとも優しくはない」



「…優しくは…って」





好きな女の子がいるって事ですか




いやんショック、悪い結果が出るなんて目じゃないくらいショック




だってこれで可能性も何も無い、全てが潰えた…




明日から部活行くのヤだな……いやそれ以前に教室に来るのイヤだな





「…何て顔してんだよ、そんなに驚きか?」



「驚き…うん、そうだね…驚いた……」



「……驚くのはまだ早いかもな」





下を向いている私の頭を切原がくしゃっと撫でた





「俺が好きなのは……お前なんだよ、



「……え?」



「ほーら!もっと驚いたろ!?……?」





今は涙腺が緩んでるから




もう失恋決定かと思ってたから





切原があまりに嬉しそうに笑うから





嬉しすぎて




苦しすぎて




涙が止まらなかった





「……ホントに…?」



「嘘なんか吐くか!俺はお前が好きだった!な!」



「切原…」



「泣くなよ………で…返事は?



「……嬉し…っ…切原…」





すると切原の腕が私を引き寄せて




私は切原の胸に顔をうずめた





「へへっ…俺の彼女にこんなに想われてるって自慢してぇ気分!でももうそんな下らないゲームなんてするなよな


やってもいいのは俺の家かゲーセンでやるゲームだけだぜ?」



(私の家のは駄目なのかよ)…うい」



「…よしよし!これでお前は俺の彼女!んじゃ、幸村部長のトコ行くか!」



「うん!…っとその前に切原…目瞑って」



「…!!!?…いやその…それはちょっと早いんじゃ…いやいいや、俺も健全じゃない方が嬉しいしな





そんな嬉々として言う切原にいたく冷たい言葉を放つ





何言ってんの、一発殴らせろという意味ですよ切原君?」



「なぁ!?何で!?何でよ!?俺彼氏だよな!?」



「…よくも私の悩みを笑ってくれたねアンタ…そんで全てを知った上での思わせぶりな態度にも一発」



落ち着けって!な!?ほら笑った方が可愛い!絶対可愛い!!



「お世辞は聞かないよ切原v」



「(マジなのに!)」





拳を振り上げて殴ろうとすると、あっさり腕を押さえられて机に仰向けに倒された





「ふ〜ん…威勢は良くても男の力には敵わないみたいだな、ちゃん♪」



「ぐぬぅ…畜生〜〜〜…!」



「さて、どうしようかなっと」





切原に危うく唇を奪われそうになった時









バァァン!!









教室のドアが壊れそうな勢いで開いた






「あああぁかやぁぁ!!!!!」






怒鳴りながら入ってきたのは




病院に居るはずの幸村部長





「(うっわ先輩達裏切ったな!)」



「幸村部長病院は!!?」



「赤也ぁ!お前を泣かせたってほんと…!!?」










今見られたらヤバイ




だって切原に押し倒されてる形ですしね




私思いっきり涙流してますしね





「幸村!いきなり病院抜けたらマズイだろ…って」



「…赤也!?お前何してんだよ!!それに本気で泣いてるし!」



「慰めに行くだけじゃなかったんか!?を泣かしおって!」



「切原君!君という人は!」



「…赤也、お前に手を出そうとしていたのか…?」



「不純異性行為とはたるんどるぞ!赤也!!」



「…赤也…に手を出す(しかも泣かした)って事は…覚悟は出来てるんだろうな」





いやもう聞くも涙語るも涙ってヤツですよ(使い方間違ってる)




このあと教室は見事に修羅場と化しました




切原は頑張ってたけどね、あんな黒い人達に敵う訳ないしね(特に開眼してた人と入院してる人




でも




それでも切原は私が自分の彼女なんだって先輩達に誇らしげに言ってた




それがどうしようもなく嬉しくって




私はやっぱり切原が好きなんだと再確認してしまった




しかし次の日からの切原の練習メニューが異常に強化されていたのは




いうまでもない










心理ゲームの結果は凄く悪かったけど







やっぱりゲームは所詮ゲームなのね







でもまぁこういう展開にしてくれた事には







感謝しなきゃ














******あとがけ******

もうスランプと言い張ります、ゴメンなさい

とにかく大阪で考え付いた物を…心理テストは一応本物です(従姉妹のヤツ借りました)

あぁ…切原夢書きにくい…なんで好きなのに書きにくいんだろうホント(文才無いからよ)

逆ハー風味…ヒロイン愛されすぎだ(笑)

幸村が怒鳴ったりなんかしたら同時に地球が滅亡すると信じてます


05/04/01
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